龍神様との恋愛事情!

「ゆ…うずつ、様…?」


おばあちゃんの第一声。


え?

“ゆうずつ”って、おじいちゃんの名前だよね?

なんで千早様を見て夕星おじいちゃんの名前が?


「ゆうずつ?なぜ君がその名を知って…」


千早様が目を見開きながら呟いた。


「あら…?夕星様じゃ、ない…?人違いみたいねぇ。ごめんなさい。若い頃の夕星様に似てるから、つい」


おばあちゃんは千早様をよくよく眺めて謝った。

やっぱり似てるんだ。

古い写真見て感じてから納得。


「そんなことより、おばあちゃん、私の名前わかる?」


本当に認知症が治っているのか確認するべく、お母さんが真剣な眼差しで尋ねた。


「詩織でしょ。わかるわよ」


ふわりと微笑んだおばあちゃん。


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