龍神様との恋愛事情!
塒山のふもとにある降龍神社に負けず劣らず、参拝客が少ないらしい。
「なぜこの山が塒山と呼ばれるか、知っているかい?」
「いいえ」
特に気にしたことはなかった。
「代理の龍はこの山をねぐらとしているんだよ。だから龍の塒山ってわけ」
成る程。
「ちなみに、産土神の代わりとして塒山から降りてくるから、ふもとの神社は降龍神社なんだ」
ああ、龍が降りて来るって意味なんだね。
そのまんまだけど、わかりやすい。
「お、もうすぐで着くよ」
会話をしていたからあっという間だった。
塒山の山頂。
そこには朱い鳥居が一つと、小さな社殿がポツンとあるのみ。
かと思いきや…。