龍神様との恋愛事情!
「いえ、別に怒ってませんから…。謝らないで下さい」
それに、あの反応は当然でしょう。
私も同じように思ったもん。
「へぇー、そうだったのねぇ。沙織ちゃんは龍神様のところにお嫁に来たのね」
おばあちゃん!?
そこに納得しないで…!
確かにお母さんから嫁にいってらっしゃいとは言われたけど、私の中ではまだ全然納得できていない問題だ。
私がおばあちゃんに必死で誤解のアピールをしていると、千早様が私の手を握ってすたすたと歩き出した。
「全く…沙織もひどい子だね。未来はどうなるかわからないんだから、全力で否定を唱えなくてもいいじゃないか」
何やらぶつぶつと文句を言っているけれど、私はそれよりも目の前に見えた光景に絶句した。
「え…?金閣寺?」
千早様が歩き出した先には、金閣寺にそっくりな黄金色の建物があった。