龍神様との恋愛事情!

「似ているけれど、違うよ。あれは黄金(こがね)の屋形。黄龍に触れられた人間は皆、あそこに住んでるんだ」


金閣寺よりも大きくて絢爛(けんらん)な屋形。

その煌びやかさに圧倒されつつ足を進める。

私の隣にいるおばあちゃんも、歩きながら金色の輝きに魅せられてホォッと溜息をついた。


これから、私達はここに住むことになるの?

千早様の説明通りならそうなるよね。

あれ?でも、千早様は「黄龍に触れられた人間は」って言ってた。

私に力を与えてくれたのは伊吹様だから、白龍なんだけど…いいのかな…?


そんなことを考えていたら入口に辿り着いた。

黄金色をした観音開きの扉。

千早様が扉を押して私達を中へ促した。


「さ、入って」


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