龍神様との恋愛事情!
「了解っと」
「あっ…!」
私はまた抱き上げられた。
恥ずかしいけど…文句は言えない。
この神様は親切でやっているんだから。
感謝しなきゃ。
冬の冷たい風が頬を撫でる。
景色が流れる。
そして、急降下。
「おばあちゃん!」
丁度、牛舎の前でおばあちゃんを発見した。
幸い周りに人はなく、空から降りてきても怪しまれずに済んだことが救いだ。
おばあちゃんは気づいていない。
「おばあちゃん!待って!」
慌てて地面に降り、スタスタ歩くおばあちゃんを追いかける。
無駄に健康体なんだよね。
足腰だけは丈夫なのが昔からおばあちゃんの自慢だった。
「おばあちゃん!」
やっと追いついた。
ギュッとおばあちゃんの服を掴む。