龍神様との恋愛事情!
「はい。わかりました」
「うん。そうだ!後で香織にも私の血をあげないとね」
「そうですね。おばあちゃんのこと、お願いします」
軽く頭を下げる私に、千早様は笑顔をくれた。
「では、一階へ行こう。香織も連れてね。一通り部屋を案内するよ」
こうして千早様を先頭に、私とおばあちゃんは一階を歩き回った。
「ここが食堂。こっちが台所で、向こうが居間だよ」
千早様の言う通り、一階は共同で使う部屋ばかりだった。
階段を降りて右手側に、食事をとる広い和室。
左手側には台所。
そして台所の隣が畳の居間。
さらにトイレやお風呂場まで案内され、一階巡り終了。
意外と覚えやすい内部構造に内心ホッとした。
これなら屋形内で迷子になる心配はないと思う。