龍神様との恋愛事情!
「沙織ちゃん、香織おばあちゃん、お昼ご飯だよ~」
二階に戻ろうとした私達を朱美ちゃんが呼び止めた。
お昼ご飯か。
私達にとっては夕飯になるのかな。
早く時差ボケ治さないと。
朱美ちゃんに促されるまま食事用の和室に入って座布団の上に座った。
目の前にある重厚な木のテーブルの上には、カレーライスのよそられたお皿が並べられている。
出来立てのようで、美味しそうな匂いが湯気に乗って漂ってくる。
「朱美ちゃんがつくったの?」
何もお手伝いできず申し訳なかったなと思って聞いたら、ノーという答えが返ってきて驚いた。
「あら、じゃあどなたが?」
おばあちゃんが心底不思議そうに尋ねる。
「若月様だよ。料理も掃除も洗濯もぜーんぶ若月様がやってくれるの」