龍神様との恋愛事情!
木の扉を開けたらすぐ階段、かと思いきや。
「あれ?外?それに橋?」
扉の先には壁がなく、外の景色がよく見えた。
通路としてあったのは短い橋で、これが隣に建っている物見やぐらのような建物へと繋がっている。
恐る恐る橋を渡り終え、吹きさらしの建物へ。
そこは正方形の空間で、上へ登るための梯子のような階段が中央にぽつんとあるのみだった。
「ここから上がればいいんだよね…?」
思っていたよりも歩かされて少し不安になっていた私が、躊躇いがちに階段へ足をかけた時だった。
「千早様ぁ~、あたくしをお選び下さいなぁ」
「いいえ、わたしの方がご満足頂けますわよ」
「千早様!早く抱いて下さいな!ワタクシ達、うずうずしてますのよ!?」
とんでもない会話が上から聞こえた。