龍神様との恋愛事情!

「千早様ぁ~、急に立ち上がるなんて危ないですわ」


千早様の腕に抱き着いていた美少女が可愛らしく頬を膨らませた。

でも千早様は彼女の文句なんて一切聞いていない。


「沙織…」


私から視線をそらすことなくトストスと床を歩き、至近距離まで近づいてきた。


「おいで。下へ行こう」


私の肩を抱いて階段を降りるよう囁く。

すると周りから様々な声が飛んできた。


「千早様っ!お待ちになって!」


「人間などよりも、ワタクシ達との御役目を果たす方が優先事項ですわよ?」


「お久しぶりですもの。此度こそ抱いて頂きますからね」


「ねぇねぇ、あたしは次に赤龍様のところへ行きたいの~。早くなさって下さいなぁ~!」


うわぁ…。

なんか、千早様が「愛し愛され」にこだわりたくなる理由が少しわかったかも…。


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