龍神様との恋愛事情!

「実は昨夜…伊吹と会う前まで、あの言葉の意味を考えていたんだよ」


え?千早様が…?


「もしかして、沙織にとって私の気持ちは、思い煩いの対象でしかなりえないんじゃないかと」


それって…どういうこと?


「だからあの答えで君に選んでもらいたいかったんだよ。私のものになるか、否か」


好きになりたいと思う。

千早様はそう言うことで私に逃げ道をくれたんだ。

「まだ私は好きになっていないから、離れるなら今だよ」って。


「ず、ずるいですよ!あんなに妻にしたいって言っておいて、今更突き放すんですか…!」


「沙織はあまり自分の意思を私にぶつけてくれないからね。もし私の身勝手さに振り回されて傷ついているのなら、解放してあげたかったんだよ」


< 246 / 564 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop