龍神様との恋愛事情!
「沙織!!」
私が伊吹様に溺れそうになっていた時、千早様の声が耳に届いた。
「貴様!!沙織を放せ!!」
私を取り返すべく伊吹様に襲い掛かる千早様。
伊吹様は持ち前のスピードでひゅんと後ろに下がり、一瞬にして私から遠ざかった。
「沙織!もう大丈夫だよ」
千早様にふわりと抱きしめられる。
良かった。
帰って来てくれた。
「ふっ…おめでたい奴だ」
「何だと?伊吹」
「いや、知らぬが仏よ」
「どういう意味だい?」
千早様の質問には答えず、伊吹様は私をチラッと横目で見ると、それきり何も言わずに飛び去ってしまった。