龍神様との恋愛事情!
急な出来事に言葉を失っていると、千早様の低い声が聞こえた。
「そう……。そんなことがね…」
地を這うような声。
恐る恐る千早様の顔を見る。
すると、そこには無表情で口角を吊り上げる彼がいた。
いつも穏やかな優しさを湛えている黒の瞳は冷えきっており、私を見ているのにどこか遠くを睨みつけているようだった。
「千早様…?」
もしかして怒ってる…?
と、その時。
バタバタという足音が廊下に響いた。
こちらに向かってきた人物は…。
「兄上!!今の雷、兄上の仕業でしょう!?周囲の正気(せいき)が乱れる原因になりますからやめて下さいよ!!」
若月様だった。
「ああ…すまないね。もうやらないよ」
千早様がニッコリ笑って答える。