龍神様との恋愛事情!
「あの、千早様…」
「ん?何かな?」
「昨日はありがとうございました」
お礼を言った時、彼の足がトンと塒山の土を踏んだ。
五分とかからず山頂に到着。
自由に飛べるってすごく便利だね。
「礼など無用だよ?あれは仕事だからね」
ニコニコしながらサラリと言われた。
「まあでも、礼のためにわざわざ来てくれるなんて、いい子だね。嬉しいよ」
地面に下ろされた私は、よしよしと頭を撫でられる。
なんか……子供扱い?
ちょっぴり、ムッとなった。
けど、相手は神様だから……子供扱いでも仕方ないか。
「時間はある?君との逢瀬を楽しみたいんだけど」
「ありますけど…」
本当、単にお礼を言いに来ただけなんだけどな。
まあ、時間はあるし、少しくらいなら…。