龍神様との恋愛事情!
「なら、早速!」
「ふあっ!?」
いきなりムギュッと抱き着かれた。
「ああ~、ぬくいね。若い子の体温は抱きしめがいがある」
な、何を…!
というか、ちょっと苦しい…。
「や、やめて…下さ…」
「ん?弱々しい抵抗だね。沙織は可愛いな」
弱々しいって…あなたの力が強すぎて抵抗できないだけですが…!
「いいね。頬を染めて、初な雰囲気。結構好みかな」
あなたの好みなんて聞いてませんと、声を大にして言ってやりたい。
「沙織」
「は、い?」
「君、彼氏いる?」
「……は?」
神様から「彼氏いる?」とか聞かれた。
開いた口が塞がらない心境だ。
「いないならさ、私と付き合わない?」