龍神様との恋愛事情!
「か……」
「か?」
「神様が何言ってるんですか!?」
都会に転がってるナンパ男ですかあなたは!?
「何って、沙織を口説いてるんだよ?今の時代はこうやって口説くのが普通なんだろう?」
「神様が人間を口説いてナンパしちゃダメですよ!」
私の発言に千早様は口を尖らせた。
「誰がそんなこと決めたんだい?私は常々、人間を妻にしたいと考えていたんだよ?そうだ、沙織。私の妻にならないかい?」
か、彼氏の次はいきなり妻…!?
「なりません!」
「え~、お嫁においでよ」
「お断りです。だいたい、なんで人間をお嫁さんにしたいんですか?龍神様には人間以外のお相手、いないんですか?」
「いるけど、あんなの妻じゃないよ」
低くなった彼の声に、一瞬空気がピリッとなった。