龍神様との恋愛事情!
やむを得まい。
言われた瞬間、私の腰が抱かれた。
「え?」
白龍様は自分の血を舌で舐めると、私の顎を固定し深く口づけた。
「ふっ…ん!?」
初めてだった。
接吻という行為。
心音が高鳴る。
何…?
このドキドキは…。
「飲めたか?」
「は…い」
解放されて俯いた。
恥ずかし過ぎて白龍様の顔が見れない。
なのに――。
「俯くな。俺を見ろ」
やや強引に顎を持ち上げられた。
否応なしに視線が絡む。
「桜、ここで……生きたいか?」
「え?あ…はい。もちろんです」
ここで生きたい?
どういう意味なのかな?
「そうか…。だろうな。わかった」
白龍様は自分だけ納得すると私をギュッと抱きしめた。
「はうっ」
力が強くて苦しい。
けど、囁かれた声音はとても優しかった。
「一日一度、会いに来る。必ずだ」
この日から、私と白龍様の秘密の時間が始まった。