龍神様との恋愛事情!
ガシッ――
「え!?」
後ろから首を掴まれた。
誰かが私の背後にいる。
誰!?
「か、はっ!」
叫びたかったけど、掴まれた首を絞められて呼吸ができない。
私は相手の手を引き離そうと躍起になった。
誰?誰なの!?
誰かわからないけど、これだけは理解できる。
こいつ、私を殺すきだ…!
「ぁ…っ…!」
凄い力っ!
ギリギリと絞められて視界が霞む。
だんだん、意識が遠退いてきた。
せっかく助けてもらったのに、私は…ここで死ぬの…?
あやふやになっていく意識の中に、文ちゃんの姿を見たような感じがした。
文ちゃん…。
辛かったよね。
苦しかったよね。
私も……もう――。
抵抗していた腕から力が抜け落ちる。
意識が朦朧としてきた、その時――。