龍神様との恋愛事情!

「黙れ、河童ども」


そう。河童だった。

私の肩くらいの身長に緑色の肌。

目はキョロッとしていて、口先が少し出っ張っている。

服は着ておらず、背中には亀の甲羅。

頭には俗に言う“皿”があった。


そんな河童達が五、六匹。


私、河童に殺されそうになったの!?


「まだ桜を付け狙っていたとはな。そんなに子供を殺したいか」


「ああ!殺してやりたいね!子供ってのはすぐにおいら達の領域に入ってきやがる。棲家を荒らされて迷惑なんだ!」


ギンッと河童に睨まれる。

こ、怖い!


「不満はそれだけか?」


白龍様が静かに問い掛けた。


「塒山の川に棲む権利をくれ~!おいら達の生活の安全を保証してくれよ~」


「わかった。二度と村の子供をお前達の棲家に近づかせまい。だから殺すな。良いか」


< 407 / 564 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop