龍神様との恋愛事情!
「白龍様っ……う、腕が…!!」
自ら左腕を斬り落とした白龍様の姿があった。
「龍の腕だ。お前達にやろう。これに免じて、この子供を赦せ」
白龍様は地に落ちていた片腕を拾うと、河童達に投げ渡した。
「龍神の腕!こりゃ凄い!龍神の腕だ!」
「わかった。子供は見逃してやろう」
「龍神の腕だ!川へ帰ろう!おいら達の川へ!」
様々なことを口にしつつ河童達は麓に流れる川へ帰っていった。
残されたのは私と、左腕を失った白龍様。
「白龍様……どうして…?」
「ん?何がだ」
「左腕です!失くなっちゃったじゃないですか!あんな……自分から斬り落とすなんて…。あっ、それより止血しなきゃ!」
私は自分の袖を千切ると、ぼたぼたと血がこぼれる左腕にあてがった。
「良い。勝手に塞がる」