龍神様との恋愛事情!



「痛っ!」


ズキンと左腕が痛んだのは、二日目のお昼頃。

看病も一段落して、川に洗濯へ出掛けようとした矢先だった。


「血を飲んでないから、か…」


痛みに顔をしかめつつ、そっと左腕の状態を確かめる。

すると…。


「なっ、何これ…!」


左腕にビッシリと現れた白い鱗。

昨日はまばらだったのに、手首から肩にかけて隙間なく鱗で覆われていた。


どうしよう…。

こんな腕、誰かに見られたら大騒ぎされちゃう。


私は洗濯へ行く時間をずらすことにした。


「夕方に行けば、あんまり人もいないよね」


それまで他の仕事をしていよう。

私は日が暮れそうな頃、降龍神社前を流れる川に向かった。




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