龍神様との恋愛事情!
「へ…き…っ」
平気と口にした瞬間だった。
肩から胸にかけて激しい痛みが走った。
「かっ…はっ!!」
息が、苦しい…!
「っ~!!」
耐え切れず、私は胸を掻きむしりながら地面に倒れた。
「桜ちゃん!?待ってなさい!今、人を呼んでくるから!」
駆け出すおばさんの足音がする。
「誰か~!!」
どうしよう…。
人を呼ばれちゃう。
私の左腕……みんなが、見てしまう…!
危機的状況なのはわかってる。
けど、身体は痛みに悲鳴を上げていた。
骨が、軋む。
腕が…胸が…痛い!
イタい…!!
クルシイ…。
痛みに意識を手放す瞬間、村の人達の声が聞こえた気がした。