龍神様との恋愛事情!


 それからのことは意識があやふやで、ハッキリとは覚えていない。

でも三日目の朝、近所のおばさんがやって来て、家の事を手伝ってくれたのはわかった。

多分、女が三人とも倒れちゃったから心配して来てくれたんだと思う。

お母さんは大分よくなったけど、おばあちゃんは相変わらず熱が高いまま。

しかも私まで倒れて寝込んじゃったから、心強い助っ人にお父さんも有り難がってた。


「桜ちゃん、ご飯食べれるかしら?」


「ご、めんな…さい。いり、ません…」


食べれる状態じゃない。

おばさんに謝って水だけもらった。


今日で三日。

辛いけど、もうすぐ…もうすぐで白龍様が帰ってくる。

そう思えば、堪えられる。



意識を失っては目を覚ますを繰り返しながら、私は残りの時間を堪えた。


ただ、ひたすら…白龍様を信じて…。





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