龍神様との恋愛事情!
「だ、だから…何よ?」
ジリジリと近寄ってくる村の男子に恐怖を感じた。
「お前が物の気にとりつかれてんのかどうか、俺らが確かめてやんよ!」
背後から腕を掴まれた。
羽交い締め状態にされ、着物の袖をまくられる。
「おっ、マジであった!魚の鱗だぜ」
「うわ~。なにこれ、初めて見た~!」
左腕に光る数枚の鱗。
あの時ほど酷くないけど、初めて見る人にとっては少しの鱗でも物珍しいに違いない。
「やめて!!き、気持ち悪いなら、見なきゃいいでしょ!?」
「うるせぇ、な!!」
次の瞬間、強い力で着物を引っ張られ、私の胸元が露になった。
「……っ、あ…」
恐怖に声を失った。
情けないくらい身体が震える。
足がすくむ。
「うわ~、お前大胆にいったな」
「オレ、前から桜のこと狙ってたんだ。ヤらせろよ~」
「馬鹿、あくまでも鱗の確認だよ。確認!」
「どこにあるかわかんねぇから、隅々まで見なきゃな」
「おい!暴れんなよ!足も押さえとけっ」
最低っ…!
身体に白龍様の鱗があるだけで、女の子を集団で蔑んで、傷つけるなんて――。
「い、や…!!私は…見世物じゃ、ないわ!!!!」