龍神様との恋愛事情!
「全く…。かように続く長雨のせいで、お前が風邪を引かぬか心配だ」
「この雨、伊吹様が降らせているんじゃないのですか?」
「雨雲を呼んだのは俺だが、もう何もしていない。なかなか雲が流れんだけだ」
一月経ってもまだ留まってるなんて…どんだけ凄い雨雲を呼んじゃったのかな。
「今日も雨が酷い。村まで送る。……だが、その前に」
藁笠を頭から外され、地に落とされた。
続いて顎をクイッと上向かせられる。
「ふ、ぁ…」
何度目かなんてわからない、伊吹様からの口づけ。
「今日の分だ」
血のためだって理解してるけど、やっぱり唇が重なる度にドキドキする。
伊吹様が好きなんだって実感する。
ずっとずっと、この長雨みたいに伊吹様との時間が続けばいいのに…。