龍神様との恋愛事情!
どうして、こんなことに…。
伊吹様…怖いよ…。
助けてっ…。
暗く肌寒い倉の中で、私は一人震えるしかなかった。
お父さんやお母さんは、どう思うかな?
きっと村長さんが私の「定め」とやらを伝えるはず。
受け入れるの?娘の死を。
村のためなら死になさいって言うのかな?
違うよね…?
そんなこと、言わないよね…?
お父さん…お母さん…おばあちゃん…。
頬を伝う涙が、唇まで届いた。
しょっぱい味が口内に広がる。
「生き…たい…」
死にたくないのっ!
助けて……!
私はここにいるよ!
寒いよ…。
怖い、よ…。
伊吹様……。
「助、け…て…」
伊吹様――!!
その時だった。
突然、倉の扉が開かれた。