龍神様との恋愛事情!

「お母さん…本気?」


「だって仕方ないでしょ?おじいちゃんあんなだし、私達も冬休み終わったら家に帰らなきゃいけないからお世話できないし」


確かに。

お母さんの意見は現実的だ。


でも、なんか…嫌。

私はスッパリ「はいそうですか」って割り切れない。


私が不満そうな顔してたのか、お母さんが苦笑した。


「仕方ないの。もうお母さんの顔もわからなくなってるみたいだし。かろうじて、おじいちゃんは覚えてるみたいだけど…教えないとすぐ忘れちゃうしね…」


おばあちゃんの中で、どんどん記憶がこぼれてく。


大切な人達のことを徐々に忘れてしまって、今おばあちゃんは何を思っているんだろう…?

悲しくない?

辛くない?

苦しくない?


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