龍神様との恋愛事情!
違う。
悲しいのも
辛いのも
苦しいのも、
全部、私の感情だ。
おばあちゃんが今の現状をどう感じているのかはわからないけど…私は、切ないよ。
初めて「どちら様でしたっけ」って尋ねられた時の、あのひどい虚無感が日に日に大きくなっていく。
プルルルルッ
プルルルルッ
突如、廊下の電話が鳴った。
「はいはいっ」
お母さんが食堂から出て行った。
私は残りのスープを飲み干して、後片付けを開始する。
と、その時。
「ええっ!?おじいちゃんが!?はい、はい…今すぐ行きます」
どうしたのかな?
おじいちゃんってことは、病院から?
食堂で聞き耳を立てていると、ガチャリと電話を切る音がした。