龍神様との恋愛事情!
「………」
挨拶もせず無言で女の子達から離れる龍矢くん。
心なしか、怒ってるような…感じが…。
少しして彼女達が見えなくなってから、私は思い切って聞いてみた。
「今の人達、知り合い?」
「………知らない」
え?本当に?
かなり親しげだったから同級生とかじゃないの?
ここは龍矢くんにとって地元だし、同級生の知り合いがいても不思議じゃないよね?
「……もう…。そんなに無愛想だと嫌われちゃうよ?」
「別に、他人にどう思われようと関係ない」
龍矢くんはその綺麗な翡翠色の瞳で私を真っ直ぐ見つめた。
「お前が俺を見ていれば、それでいい」
り、龍矢くん…!?
恥ずかしいセリフをなんてあっさり言っちゃうの!?
頬が熱くなる。
絶対、今、顔赤い!
私は龍矢くんのマフラーを口元まで引き上げた。