龍神様との恋愛事情!
別に、龍矢くんと私は付き合ってるわけじゃない。
告白されたこともないし、私も恋というより家族愛的な意味で龍矢くんが大好きだ。
けど……たまに龍矢くんは、今みたいに私を特別に思っているかのような発言をする。
たいてい、その時の龍矢くんの瞳は強烈な印象を私に残す。
独占欲というか…執着というか……とにかく、激しい「何か」を秘めた眼差しで見つめられるから。
はぁ…。
昔からああだけど、未だに慣れないな…。
そっと小さく溜息をついていると、桜川に出た。
もう少しで毎年初詣でへ行くお寺に着く。
道ですれ違う人達を観察しながら先を進んでいると、左手側に神社の鳥居が見えた。
「この神社、いつもあんまり人いないね」
「ああ……降龍神社か」