龍神様との恋愛事情!
夜。私は布団の中で寝付けない自分を持て余していた。
考えるのは、おじいちゃんとおばあちゃんのこと。
「千早様なら、おばあちゃんの認知症…治してくれるかな…?」
もしくは、おじいちゃんの体調を戻してほしい。
吐血してからおじいちゃんの容態は悪化する一方で、いつまでもつかわからないらしい。
帰ってきたお母さんが教えてくれた。
「はぁ…」
欲が尽きない。
欲張りだな、私。
たまたま龍神様が見えたからっていうだけで、もう二回も願いを叶えてもらってる。
神様にばかり頼るのは良くないとわかっていても、つい願い事を考えてしまう自分が恥ずかしい。
「ダメだな…」
ズキン
「っ…!?」
突然、左腕に痛みが走った。
「また!?」
一昨日のお風呂場での痛みと同じ。
私は左腕の袖をまくって痣を確認した。