龍神様との恋愛事情!

「おばあちゃーん!?」


とりあえず私は家中を駆け回った。

トイレも覗いたし、お風呂場にも行ってみた。

けど、おばあちゃんはいない。


「ヤバイ…!」


散歩に出て行った可能性が大きい。

私はコートを羽織って勢いよく家を出た。



まず、探すところは近所の公園。

それから坂道を下った先の田んぼ。

そして、田んぼに沿った道をずっと行ったところにある桜川。


小学生の頃におばあちゃんと歩いた道を、私は必死で走った。


「おばあちゃーん!香織(かおり)おばあちゃーん!!」


呼んでも返事はない。

お正月だから、神社やお寺に向かう人がちらほら歩いてるけど、おばあちゃんの姿はない。


「どうしよう…。どこに行ったのかな…」


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