jack of all trades ~珍奇なS悪魔の住処~【完】
わたしは家でメールを打っていた。
宛先はもちろん秀斗だ。
1番長く過ごしてきた男性だった。
苦しいときもあったけど、いざ別れを決心したときに頭に浮かぶのは、楽しかった思い出だった。
何て残酷な仕打ちなんだろう。
いや、きっとわたしが残酷なんだ。
思い出を打ち消すか、思い出を本当の思い出として胸にしまうかの選択だ。
どっちにしても、最後の登竜門だろう。
辛くても乗り越えなければ、新しい世界は待っていない。
今より、未来だ。
(志音、待ってて。あなたのためならできるわ)
『秀斗、夜遅くにごめんね。わたし、あなたと別れたい。実は付き合ったときから、体の関係が苦手だったの。秀斗と別れて1人になるのが怖くて、なかなか言えなかった。将来、結婚できたとしても、友達と同様の気持ちじゃ
、わたしは幸せになれない。だとしたら、あなたにも迷惑をかけてしまう。だから、お互いのために別れてください。お願いします。今までありがとう。でも、きっと友達ではいられると思う。永遠の別れではないよ。たまに食事などに行きましょう。おやすみなさい。返事はいつでもいいから』
手は震えていた。
そして、頬には、熱いものが幾筋も流れていた。
深夜に着信が鳴った。
秀斗からのメールだった。
『わかった。きみには好きな人がいるんだろう? 3年前くらいから分かっていたよ。小さな変化で分かるんだ。でも、それでも良かった。好きだから。いつかは結婚できると信じていた。今も気持ちは変わらないよ。いつでも戻ってきておいで。ひとまず、さようなら。彼女の蕾。そして、よろしく。親友の蕾。おやすみ』
宛先はもちろん秀斗だ。
1番長く過ごしてきた男性だった。
苦しいときもあったけど、いざ別れを決心したときに頭に浮かぶのは、楽しかった思い出だった。
何て残酷な仕打ちなんだろう。
いや、きっとわたしが残酷なんだ。
思い出を打ち消すか、思い出を本当の思い出として胸にしまうかの選択だ。
どっちにしても、最後の登竜門だろう。
辛くても乗り越えなければ、新しい世界は待っていない。
今より、未来だ。
(志音、待ってて。あなたのためならできるわ)
『秀斗、夜遅くにごめんね。わたし、あなたと別れたい。実は付き合ったときから、体の関係が苦手だったの。秀斗と別れて1人になるのが怖くて、なかなか言えなかった。将来、結婚できたとしても、友達と同様の気持ちじゃ
、わたしは幸せになれない。だとしたら、あなたにも迷惑をかけてしまう。だから、お互いのために別れてください。お願いします。今までありがとう。でも、きっと友達ではいられると思う。永遠の別れではないよ。たまに食事などに行きましょう。おやすみなさい。返事はいつでもいいから』
手は震えていた。
そして、頬には、熱いものが幾筋も流れていた。
深夜に着信が鳴った。
秀斗からのメールだった。
『わかった。きみには好きな人がいるんだろう? 3年前くらいから分かっていたよ。小さな変化で分かるんだ。でも、それでも良かった。好きだから。いつかは結婚できると信じていた。今も気持ちは変わらないよ。いつでも戻ってきておいで。ひとまず、さようなら。彼女の蕾。そして、よろしく。親友の蕾。おやすみ』