クリスマスの夜、星空の下で。
「意味…分かんないよ、もう…」

ははは…と一人で笑った。

別れがあっという間だったせいか、涙すら出てこない。

ここは、喫茶店。

結構古びた感じの。

元々客は少ないが、今日はクリスマスというわけでこんなところには客は当然入らなくて…。

今いるのは、私だけだ。

無性に寂しくなって、喫茶店を出ようとした。

まぁ、ずっと居るのも迷惑かなと思ったからでもあったけど。

コーヒーを飲んだ分のお金を払い、外に出る。

「うゎっ…!」

その時、ふわりと風が吹いて…。

当然の事だけど寒かった。

ガヤガヤとうるさい街を通り抜け、家に帰る事にした。

その間、やっぱり彼の事を考えてしまって…

今更だけど、涙が溢れた。

好きにならなきゃよかった。

付き合わなきゃよかった。

後悔した。

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