プリーズ・イート・ミー
そして必死に現状を説明する。
きっと桐谷さんは電話の向こうで呆れてるだろう。その様子が手に取るように想像できる。


《えーと。話はわかった。つまり、お前の私服と財布を戸田が持って帰ったと》

「はい……」

《金、全然ないのか?》

「えーと」


わたしはサンタコスプレのままポケットを探る。


そこにあったのは数枚の小銭、合計380円。
さっき自販機でミルクティを買ったときのお釣りだ。


そのことを告げると、桐谷さんが聞いてきた。


《それで、どこまで戻ってこれる?》

「多分、S駅までなら、なんとか……」

《わかった。じゃ、そこまで迎えにいく》

「え?」

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