月の絆~最初で最後の運命のあなた~



「冷たいじゃないか」


「ちょっと、馴れ馴れしい!」


 そう怒って狼呀の手を振り払おうとしたマリアは、手袋をしていたせいで紙カップを滑り落とした。


 しかし、反射神経のいい狼呀は、地面に落ちて中身が零れる前に掴み眉を寄せた。


「中身だって、すっかり冷えてるじゃないか」


「別に、はじめから熱々って訳じゃないんだから……」


「おいで」


 狼呀はマリアの手を掴んで車に引っ張っていくと、助手席に押し込んだ。






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