月の絆~最初で最後の運命のあなた~



 気にしていなかったが、表示されている時間を見ると、今は十二時五分。


 マリアに電話し、会えないことに落胆したのが昨日の夜だ。


 狼呀は、はやくマリアの無事を確かめたかった。


 感じるままに辿り着いたマンションの前で車を停めるが、車外に出た途端に狼呀は顔を歪めた。


 空気中に、吸血鬼特有の匂いが充満していたのだ。


 ここにマリアがいるのかと思うと、狼呀は酷く怒りにかられた。


 彼女は、危機感が足りない。


 もう、二度と離さないと狼呀は心に誓った。





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