月の絆~最初で最後の運命のあなた~



[4]



 枕とは違って、ごつごつして寝心地は悪いんだけど、気持ちのいい温かさにあたしは目を覚ました。


 脚がなんとなく痛くて、目の前は暗い。


 不思議に思いながら体を起こそうとして、違和感を覚えた。


 すると、頭の上から声が降ってくる。


「マリア? 起きたんだろう」


 静かで感情を押し殺したような狼呀の声に、あたしは落ち着かない気持ちで体を起こした。


「なんで……ここにいるの?」


 恐る恐る聞いた。少しだけ、暗いのがありがたい。


 今の狼呀は、なんだか怖かった。


「なんでここにいるか? そりゃ、これが俺の車だから」


「えっ……だって、あたしは」


 レンの家にいたはず。


 彼に血を飲ませて、意識を失ったはずなのだ。


 少し視線を周りに向けると、たしかに車の中なのは分かった。


 でも何で?




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