月の絆~最初で最後の運命のあなた~



「何も話す気がないなら、あたしは車から降りるし、二度と会う事はないから」


 口ごもる男も、何も話さない男も大嫌い。


 そんな奴とは、一緒にいたくなかった。心の奥底にしまいこんでいたものが、出てくるような感覚に襲われるから。


 早くここから出たい。


 狼呀に背を向けて、ドアのロックを外そうと手を伸ばしたけど、後ろに引っ張られ――。


 あたしは、力強い狼呀の腕の中に捕らわれていた。



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