月の絆~最初で最後の運命のあなた~



「やっぱり、マリアが思い描いていたのか」


 狼呀は、目を輝かせている。


 あのイメージの相手は、間違いなく狼呀だ。


 それに彼も気がついたから、あんな顔をして――。


「べ、別に自分で考えた訳じゃない! かってに頭に浮かんだだけだから」


 あたしは、もっと狼呀から離れようと両手で押したけど、まったく効果はない。




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