月の絆~最初で最後の運命のあなた~
ただ、中途半端な関係に狼呀は堪えられなかった。受け入れられたのは分かったけれど、これから先のことは口に出してほしい。
店でクッキーとマフィン、ラスクを買い、自動販売機でお茶を買った後で、狼呀はマリアを車に押し付けた。
両腕で逃げられないように閉じ込めて、優しくキスをする。
奪うような乱暴なキスでも、熱くて蕩けさせてベットに誘うようなキスでもなく、相手に問いかけるような軽く触れるキスだ。
「俺たちの関係ってなに?」
少しだけ唇を離して囁いた。
でも、彼女は答えない。
「俺の気持ちに答えてくれるか?」
両手は彼女に触れたくて、うずうずしていたが我慢して答えを待つ。