月の絆~最初で最後の運命のあなた~
「こっちに残ってる女たちは、今もレイラと連絡をとってる。気を抜いてると、後でとんでもない事が起きるぞ」
「だからって、誰かを一緒にいさせる訳にはいかないだろ?」
もっとも信頼できるのは、聖呀の伴侶であるエミリだけだ。
それでも、彼女はただの人間にしかすぎない。
いざとなったとき、マリアを守れないし、最悪の場合はエミリが危険な立場になる。
簡単に頼めるものではない。
しばらく狼呀が黙っていると、瑞季が真面目な顔で口を開いた。
「いるだろ……一人だけ」
「誰だ?」
「横溝だよ、横溝レン。あの吸血鬼なら」
「お前……頭のほうは大丈夫か? あいつは吸血鬼だぞ! 今までに、何度かマリアの血を吸って」
狼呀は、許せなかった。
血は命だ。
レンは、伴侶の命を吸いとった。
たとえ、命を奪った訳じゃなくても許せない。