月の絆~最初で最後の運命のあなた~
レイラは真っ青になり、体は小刻みに震わせ、目を背けている。
「口を慎め。お前は第二位(ベータ)でも、第三位(ガンマ)でもないんだぞ」
狼呀に助言や口出しをできるのは、唯一その二人だけだ。
古くから人狼の群れに伝わる法律。
狼呀は、ボス(アルファ)としての空気を放ちながら詰め寄ると、レイラは体を縮こまらせて座り込んだ。
「自分の地位も分からないらしいな! そういう奴は、この群れの秩序を乱す。出ていくか?」
「狼呀……ごめんなさい」
「お前が男なら、力で思い知らせるところだぞ」
狼呀は、肩を怒らせたまま部屋を出ると、瑞季を探した。