優しいキス

彼は至って普通なのに。

一人でドキドキしているのにもバカらしくなり。

2人で飲みに行くようになったとき。

私は彼への気持ちを吹っ切った。

吹っ切るとこの距離感がすごく楽で。

女友達にはない居心地のよさがたまらなかった。





「今はあんたといると気が楽だし、素でいられるから、友達でよかったなって思うよ」





これは本音。

今を考えると、高校時代のあの時間も。

無駄じゃなかったかな、と思える。





「はい、私の暴露話終わりね。次は…っ!?」





そう言葉を発したと同時。

私の身体は彼の胸の中にあった。



< 7 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop