奇跡が降る夜
「隆司、見て! やばーい、キレイ!!」
信号待ちで車が止まった時だった。
すぐそばの大きなクリスマスツリーが立つ広場の方から甘くよく通る声が私の耳に届いた。
最初は、同じ名前だーなんて悠長に思っていたけど、その声の持ち主を目で捉えた時、たくさんの後悔が押し寄せてきた。
だって、綿菓子のようにフワフワした可愛らしい女の子に腕をつかまれているのは、私の彼氏であるはずの隆司だったから。
いつも私に向けてくれる優しい笑顔を、今は彼女だけに見せている。
違うよね? ただ、似てる人なだけよね?
持っていたスマホで隆司に電話をかけようとして、自分の手が震えていることに気づく。
震えてうまくタッチパネルを押せなくて、やっと押せた時には車が走り出した。
「……っ!!」
コール音を聞きながら通りすぎるときに確かに見えた顔はやっぱり隆司で、
それでも諦めきれず、スマホを耳に当てる。
だけど、その機械的な音が愛しい人の声に変わることなく、ブツッと切られたあとの電子音だけが耳に響いた。
信号待ちで車が止まった時だった。
すぐそばの大きなクリスマスツリーが立つ広場の方から甘くよく通る声が私の耳に届いた。
最初は、同じ名前だーなんて悠長に思っていたけど、その声の持ち主を目で捉えた時、たくさんの後悔が押し寄せてきた。
だって、綿菓子のようにフワフワした可愛らしい女の子に腕をつかまれているのは、私の彼氏であるはずの隆司だったから。
いつも私に向けてくれる優しい笑顔を、今は彼女だけに見せている。
違うよね? ただ、似てる人なだけよね?
持っていたスマホで隆司に電話をかけようとして、自分の手が震えていることに気づく。
震えてうまくタッチパネルを押せなくて、やっと押せた時には車が走り出した。
「……っ!!」
コール音を聞きながら通りすぎるときに確かに見えた顔はやっぱり隆司で、
それでも諦めきれず、スマホを耳に当てる。
だけど、その機械的な音が愛しい人の声に変わることなく、ブツッと切られたあとの電子音だけが耳に響いた。