極上の他人
「家に入ったほうがいいんじゃない?ここじゃ近所迷惑だし、聞かれてもいい話でもないから」
「あ……そうだな。家で話そうか。せっかく史郁さんが来てくれたんだし、ゆっくりと話そう」
「え?家?」
それまでじっと様子をうかがっていたお母さんの再婚相手の男性が、はっと気づいたように呟いたけれど、どうして真奈香ちゃんの家に私が入らなければいけないんだろう。
「ごめんな。いい加減、ケリをつかないといけないんだ。俺も側にいるから、真奈香ちゃんの話を聞いてやってくれないか?」
輝さんの言葉の意味がよくわからない。
真奈香ちゃんと話って一体どういうことだろう。
展示場で会って以来、こうして言葉を交わすのはまだ二度目でしかない真奈香ちゃんと話をするなんて、予想もしていなかった。
おまけに彼女はお母さんの義理の娘だ。
輝さんの車の助手席に乗っていた真奈香ちゃんを気にしていた私に気をつかって、輝さんはこの場に私を連れてきたんだろうか。
不安なまま視線を真奈香ちゃんに向けると、私以上に不安げな表情をしている真奈香ちゃんがじっと私を見つめていた。