北条くんの日常


言われたとおりキーマカレーと、自分にチキンナンカレーを買って姉の元に戻る。

「…そう、うん、だからねあ、きた、じゃあまたあとで掛け直すね!」

姉はちょうど電話をしていて、俺が戻るとすぐに電話を切った。

「電話しててもいいのに」

「いいのよ、カレー熱いうちに食べたいし」

そういってとても美味しそうにカレーを頬張る。

料理が好きになったきっかけはこの人のこの顔なんだよな、と小さい時から見ていた姉の嬉しそうな顔をみて、思う。


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