暗雲に、光。


その横には、何故か人一人通れる隙間が開いている。


・・・・・・俺のためか、新八。


近藤さん、土方さん、みんな――――


裏切り者の俺を、まだ信じてくれているのだと思うと、不意に泣きそうになる。



「新八・・・・・・ありがとな」



そう言いながら、ふっと微笑を零した。


空は、朝とは違い月明かりを零している。


周りの景色は、いつも以上にはっきりと見て取れた。



「でも俺は――――『魁先生』の名に、恥じる行為はせぬと決めた!!」


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