愛し*愛しの旦那サマ。


でも、本日の心配事項が一つ。(コレ、最重要)


「……あの藤枝さんってコ、かなりのご近所に越してきたんだね」

「ああ」

「一緒のタクシーに乗った経緯を教えて頂ければ嬉しいのですが……」

「……帰り道が一緒だからついでに乗り合わせただけ。それに、もう一人同じ方向のヤツもさっきまで乗ってたんだよ」

「えっ?じゃあ、二人でタクシーに乗って、ずーっと二人きりってわけじゃなかったの?」

「そうだって言ってるだろ」


その事実にちょっとだけ、また安心する私。(チョットダケネ)


でも―…要注意人物が超近距離に越してきた事実は事実。

うかつに安堵していられない。


いや、でも、この事実を知らぬまま、のほほ~んと生活するのはもっとアブなかった。

夜風に呼ばれたのは、きっと神様が私にこの事実をお知らせするためだったのね……(度々、感謝デス)

そんなことを思っていると、


「じゃあ、俺は先に戻るぞ」


と、臣くん。


「えっ?私も一緒に……」


と、言いかけると、


「お前は就寝前の散歩に出かけるんだろ」


と、臣くん。


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