愛し*愛しの旦那サマ。

何、って、やだぁ臣くん。


「パッションフルーツだよ♪」

「……あったの?」

「何軒かまわってやっと出会えたよっ」

「……」


じーっとパッションフルーツを眺める臣くん。

そんなにじっと眺められるパッションさんが羨ましい。今だけパッション幸代になりたいくらいだ。


「でも、何でいきなりパッションフルーツなんか食べたくなったの?まさかの初パッションリクエストにちょっと焦っちゃったよ!」


ふぅ~と大げさにかいてもない汗を拭う仕草をとってみる。と、


「いや―…所長がパッションフルーツの話をしてきたから、どんなもんかと思っただけ」


本当に買ってきたんだ、ふーん……


という感じで、何だかリアクション薄めだけど、早速パッションフルーツを一口食べた臣くん。


「どう?」


頑張って手に入れたパッションフルーツさんのお味はいかに??


「……なんか」

「うん!」←(早ク感想聞キタイ)

「俺は一口でいい。どんなもんかわかったから、お前にやる」


そう言うと、パッションフルーツのお皿をスッと私のほうに置いてしまった。


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