愛し*愛しの旦那サマ。


「父さん、このままちょっと待ってて……(電話片手ニ、振リ返リ)お、臣くんっ!ホントに飲みに行っちゃうの……っ?!」

「まぁ、お前の親父さんと会うのも久々だし。たまにはいいんじゃない?」

「……っ」


うぅ゛っ~…

臣くんが行くと言うのならば、これ以上、引き止めることの出来ない私……(クヤシイケド……)


「父さん、今夜は仕方なく特別に許してあげるけど、今後はこういう事は勘弁してよねっ!」

『は、はい……』

「なるべく早く臣くんを帰してよ。そして、オネーサン方には娘婿であるというアピール忘れちゃダメだからね」

『は……はい』


じゃあね、

と、電話を切ろうとすると、


『あ、あの……ついでに、もう一つ……』


と、父。


「何?まだ何かあるの?」

『鶴子さんともう一人お店の女のコと一緒に同伴することにもなってるから……』

「はぁっ!?何それっ!」

『あっ……!幸代、すまん!携帯の充電切れそうだから……とりあえず、報告は素直にしたから、うらみっこナシで……!』


じゃ、じゃあ!


と言うと、逃げるように電話を切った父、貫一。


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